読むラジオ

2025年4月1日

読むラジオ|花まつりは雨が似合う

この記事はポッドキャスト「伊豆の国しょうれんじラジオ」2023年6月配信のエピソードの書き起こしとなります。音声版はこちらからお聞きいただけます。(リンク

【話しているひと】

渡邉元浄(以下、住職)
遠藤卓也(以下、遠藤)※お寺の相談役、各地のお寺に詳しい

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遠藤:元浄さん、こんにちは。

住職:こんにちは。よろしくお願いします。

遠藤:今日は正蓮寺の庫裏※1の二階からお届けしています。

※1庫裏(くり):住職などの住まい。庫裡とも呼ぶ 

住職:外を眺めながらの収録ですね

遠藤:今朝は雨が…。

住職:けっこう降りましたよ。バタバタと。これはいいなぁ、と思いました。

遠藤:そういえば、この雨の多い6月に「花まつり」をされると聞きましたが、、、

住職:そうなんですよ。4月8日がお釈迦さまの「花まつり」なんですけれども。正蓮寺は4月初めに入園式があり、年中さんは年長さんになってクラスが変わったり…、そういう中で4月8日に行事をやるとすこし大変なものですから。落ちついてきた6月頃、蓮の花咲くその頃に、「花まつり」を行っています。

遠藤:6月に行う良さもありますか?

住職:梅雨の時期なので、天気の心配もあるんですけれど。そもそもお釈迦さまがお生まれになった日の天気は、雨です。むしろ、お釈迦さまが生まれたことを神様たちが喜んで雨を降らせたという(甘茶かけの)説話はそこからきています。なので、雨の降る時期でも大歓迎です。 “雨天決行!“ではなく、”雨天で結構♪”です。

遠藤:おぉ、正蓮寺はそういうスタンスなんですね。

住職:そうですね。

遠藤:境内には蓮の花もね、いま、つぼみが出始めているそうですけれど。

住職:今年も蓮のつぼみがたくさん出てきました。お釈迦さまは蓮の花からお生まれになった、というエピソードもありますのでね。そういった当時の情景を、子どもたちに思い描いてほしいなぁと思います。それと同時に、お花が咲いていることの不思議さとか、雨だけれども、これはお祝いのときの天気なんだよとか、そういったマイナスの部分をポジティブなものに転換できるような、そういう感性がそなわるといいなと思っていますね。

遠藤:6月号の「えんだより」の漫画もよかったですね。

住職:おもしろかったでしょう。ほかの園が4月に「花まつり」をやっているというニュースを聞いて、「なんでうちはやらなかったの」というクレームが子どもたちからくる、というお話でした。正蓮寺は蓮の花咲くお寺ですので、蓮のつぼみが大きくなる姿を見ながらお釈迦さまをお祝いする。それと同時に、君も、あなたも、お釈迦さまから誕生を喜ばれているよと。…「花まつり」ってお釈迦さまの誕生をお祝いしましょう、というものですけれど。それだけじゃなくて。お釈迦さまも、いろいろな仏さまも、ご先祖さまも、君の誕生を祝っている。誕生日だけじゃなくて、いつでも。誕生そのものを。そういうふうに感じてもらいたいな、という願いがありますね。「お誕生シール」にあるとおり。

遠藤:「お誕生シール」というのは?

住職:誕生日の前後5日間、シールに名前を書いて胸に貼るんです。それをみんなに見てもらって、「あ、〇〇ちゃん、昨日誕生日だったのね」とか、「あさって誕生日なんだね!」とか、名前を呼んでお祝いしてもらえる。そういうマジックシールを作って園で使っています。

遠藤:毎日、誰かの誕生日。

住職:そうですね。ですから「花まつり」もお釈迦さまの誕生をお祝いしながら、お釈迦さまからも誕生そのものを祝ってもらう。お互いに「おめでとう」とお祝いし合うイベントでしょうか。

遠藤:今年の「花まつり」はどのように行われるのですか?

住職:今年は園児と職員だけで行います。お花を持ち寄ってもらって。真っ暗な本堂で甘茶かけをして、そのあとミニシアターで映画を観ようと思っています。

遠藤:どんな映画ですか?

住職:浄土真宗の東本願寺から出ている「ほとけさまのこころ※2 というDVDです。10分ぐらいの短編作品が10個ぐらいあるかな。全部は観られないんですけれど。飼っていたわんちゃんが亡くなった話とか、ちょっと心あたたまるお話や、お掃除の大事さを伝える話などもあります。

※2 四衢亮監修『アニメでふれる ほとけさまのこころ』[DVD] (2014) 東本願寺出版
公式サイトURL : https://higashihonganji-shuppan.jp/books/input20170625_003/

遠藤:大人に刺さるんだとか。

住職:そうなんですよ。「あれ、一緒にいるお母さん泣いてない?」みたいなね。そういう感性を大事にしたいですね。

遠藤:そんな「花まつり」が行われるのは…

住職:6月21日です。

遠藤:雨が降ったらいいですね、と言ったらいいのか。

住職:僕は、雨天で結構。

遠藤:それが正蓮寺の「花まつり」。楽しみですね。では、今日はこのあたりで。

住職:ありがとうございました。

【後日談】
2025年、正蓮寺の「花まつり」は4月8日に行われます。それもいいですね!


書き起こし:小関優 https://yuukoseki.com

音声版(ポッドキャスト):